51回日本図書館情報学会研究大会 創立50周年記念講演会

(要約)

 

 

【質問1

傾向の6番にあるように、KALIPER以降多くの大学で学士課程のコースが増加した理由と背景について説明してください。

 

【質問1への回答】

シラキュース大学とドレクセル大学が、学部生向けの小プログラムへの需要が非常に大きいことを示したことによって、多くの大学が好機を認識しました。LIS教育のスタンダードであるUnited 40Aは、修士号のためのものだからです。現在は、Law schoolでも同様に学部生向けの小プログラムを設けることを検討しています。

 

【質問1補足質問】

学部ではなく、博士課程のコースが増加した理由と背景はどうなのでしょうか。

 

【質問1補足質問への回答】

博士号取得者の数が絶対的に不足しているという現状があります。図書館情報学とコンピュータ・サイエンスが融合した新しい情報学部が増加しているのにともない、博士号取得者の仕事は増えると予想されますが、いまだに博士号取得者の深刻な不足は変わっていません。

 

【質問2

2004年に予定されている会議についての詳細を教えてください。また、メンバーでなくても参加することは可能なのでしょうか。

 

【質問2への回答】

現時点ではまだ日時は決まっていません。これはCRAの後援による国際的な会議で、複数の会合がある予定です。私が学部長から聞いたところでは、まるで地震によって作り変えられたような新たな情報展望に関して、一連の発表を基に参加者の間で議論を行おうということを目的としています。学部長を代弁して、CRAのウェブサイト(URLはテクスト参照)に詳細な情報を載せることをお約束します。

 

 

【質問3

学部レベルでの教育ということは、専門職(information professional)ではなく、図書館情報学の知識を持つ学士号取得者を養成すると言うことでしょうか。そして、専門職教育というのはlibrary school、大学院で行うということでしょうか。

 

【質問3への回答】

学部での教育は、図書館員ではなく、情報専門職を養成するための教育です。シラキュースやドレクセルでそうした教育を受けた学士号取得者は、給与がよく技術的な側面の強い様々な仕事を得ています。経済状況が悪化している中で、学生たちによい就職口を与えるという意味があります。ただし、彼らは図書館員ではありません。

 

 

質疑通訳:宮部頼子(立教大学教授)
質疑通訳:安形麻理(慶應義塾大学大学院)